【高校・政治経済】日本の農業問題

スポンサーリンク

経済分野第28講【高校・政治経済】日本の農業問題についてまとめています。

日本の農業問題

日本の農業の歩みは、第二次世界大戦後の農地改革により、地主制度が廃止され、多くの農民が農地を持つ自作農となり、農業生産の意欲も増し、生産も上がった。

<課題>

  • 土地生産性は高いが労働生産性は低い(日本の農業は、狭い農地に多くの労働 力や化学肥料・農薬を投下して生産を上げようとしてきたため)
  • アメリカや中国などの農産物輸出国とくらべて農産物価格が高くなり、国際競争力が弱い
  • 農業と工業の生産性や所得の格差が拡大
  • 農業から工業やサービス業などに流出する人口が 増え、農家戸数や農業就業人口が大幅に減少し、農村の過疎化の進行
  • 農業の後継者不足が大きな問題
  • 耕地の放棄
スポンサーリンク

農業基本法

政府は、1961年に農業基本法を定めて、所得の農工間格差の 是正や機械化などによる農業の近代化を進め、畜産や果樹などへの転換を進めようとした。しかし、機械化や化学肥料などに 投資する負担から「機械化貧乏」といわれる状況におちいったり、 安価な外国産農産物との競争で苦しむ農家も出てきた。

食糧管理制度

食糧管理制度により、政府が生産者米価を定めてコメを安定的に購入したため、農家はコメの生産に力を入れ、他の作物への転作も進まなかった。そのため、コメは生産過剰におちいり、消費者米価と生産者米価の逆ざやで食糧管理特別会 計の赤字が増大し、1969年からコメの作付け面積を制限する減反政策がとられた。

農産物の自由化

日本はアメリカなどの強い要求から、1991年に牛肉・オレンジの輸入自由化を認めた。1993年には、GATTのウルグアイ・ラウンドにおいて農産物関税化が合意され、農産物の輸入制限をやめて、関税によって農産物の輸入を調整することにした。

1995年から2000年までに、国内消費量の4~8%を最低輸入量(ミニマムアクセス)として輸入を拡大し、1999年には関税化によるコメの輸入自由化に踏みきった。しかし、関税化しても、日本のコメ作り農家は高率の輸入関税によって保護されている。

緊急輸入制限(セーフガード)

外食産業の発展などにより、安価な農産物が大量に輸入され、日本の農業にも大きな影響を与えるようになった。 2001年には、中国からのねぎやしいたけい草の輸入量の激増に対して、日本は暫定的な緊急輸入制限(セーフガード)を発動した。これは特定輸入品の急増により、国内産業に重大な損害が発生する恐れがあるときは、輸入制限や関税引上げができることを定めた世界貿易機関(WTO)の協定ルールにそった措置である。

新食糧法

1994年にはコメの売買に市場原理を導入した新食糧法が制定され、1999年には食料の安定供給、農業の多面的な機能の発揮などを目的に、農業基本法にかわる食料・農業・農村基本法が制定された。
農業の持っている水田の保水や 土壌保護などの環境保全機能、自然災害からの国土保全機能の重視のため

農地法

効率的・安定的な農業経営を実現するために, 2005年の農地法などの改正で、株式会社が農地を保有できるようになった。

  • 農産物の加工・直販や外食部門を組み合わせるなどのアグリビジネス
  • インターネット販売やバイオテクノロジーの導入
  • 都市生活者のグリーンツーリズム(農山漁村滞在型余暇活動)

など、新しい動きもはじまっている。

あわせて確認

スポンサーリンク
スポンサーリンク