株式投資を始めて20年、人生の半分以上にわたり株式投資をしているわけですが、今回は、これまでの経験からのテンバガーのなった条件とこれからテンバガーになりうる企業の条件をまとめていきたいと思います。
(※ここでいうテンバガーは、公募価格との比較で10倍高)
これまでの株価10倍(テンバガー)の条件
- 購入時または、公募のとき時価総額が数十億~500億以下
- 2000年代は、IT系
- 2010年代は、ネイティブアプリまたは、スマホの活用
- 社長が、創業者で20代~30代
- 社長が、大企業出身
- 社長が、株式を67%以上
- ストック型ビジネスモデル
基本は、長期投資。株価が上昇し、分割されたときに、目ぼしい企業があれば、分割された分をいくつか売り、購入していくというスタイルです。5年スパンでみればテンバガーになる株式銘柄は多いなあという印象です。
私が経験した中では、上記の条件をほとんどのカバーをして10倍を達成した銘柄としてヤフー、サイバーエージェント、クックパッド、スタートトゥデイ(現:ZOZO)、エムスリー、MonotaRo、イー・ギャランティ、アズームなどあります。(最高時が10倍以上の銘柄もあります。)
これまでの条件に加え、
- 会社・社長が”世界”を見ているか。(海外売上構成比が増加傾向化)
- 決算資料に「引き合いが強い」という文言がある。(決算予想の裏付けがある。)
- HPに、代表、役員の顔写真がある。(ESGが求められる時代において透明性も大事)
- テーマ性及び赤字から黒字へと展開する企業
これらの観点を加味して、以下の銘柄などは妙味があるのかなと思います。
【市場独占・新ビジネス展開】INFORICH
INFORICHは、モバイルバッテリーレンタルサービス「ChargeSPOT」を展開する企業で、2023年に東京証券取引所グロース市場に上場しました。同社は急成長を遂げる中で、現在では国内外で約3万6,000カ所に充電スポットを展開しており、シェアリングエコノミーを活用した事業モデルが特徴です。主に、駅やコンビニ、飲食店などで利用者がモバイルバッテリーを手軽に借りて返却できる仕組みを提供しています。
■ ビジネスモデルの特徴
①シェアリングエコノミー…モバイルバッテリーを購入するのではなく、必要なときにレンタルする利便性を提供し、短期間での利用需要に応えています。
②多角的な収益構造
・ユーザーからのレンタル料金。
・企業への広告配信機能を活用したプロモーション収益。
・設置場所の提供者とのパートナーシップを活用した収益。
③技術と拡大戦略…アプリや設置スポットを通じたシステム運営により、利用者がどこでも簡単に充電器を借りて返却できる仕組みを構築。さらに、海外展開も進めており、アジアや欧州などでのサービス展開を広げています。
「ChargeSPOT」は便利で柔軟なサービスとして需要を集め、近年のモバイル端末の普及により成長を続けています。同社の事業は、環境負荷の低減や資源の効率的利用といった観点でも注目されています。
【海外展開・上方修正】Anymind Group
Anymind Group(エニーマインドグループ)は、2016年にシンガポールで設立され、EC、マーケティング、物流、コンテンツ制作などの幅広い分野で、テクノロジーと業務支援を組み合わせたソリューションを提供しています。同社の特徴的なモデルであるBPaaS(Business Process as a Service)は、ソフトウェアと運用支援を融合し、企業が抱える複雑な業務を効率化・最適化する仕組みです。各クライアントのニーズに柔軟に対応できる点が大きな強みです。
・ブランド向けサービス: 商品デザインからEC構築、マーケティング、物流、グローバル展開までをサポート。
・パブリッシャー向けサービス: メディアやアプリ開発者を対象に、収益化や市場最適化を支援。
・クリエイター向けサービス: インフルエンサーやコンテンツ制作者を対象に、ブランド連携、商品化、デジタル配信などをサポート。
AIや分析ツールを活用し、効率性と拡張性を高めるプラットフォームを提供するほか、15か国以上で事業を展開し、グローバルなネットワークを活かして幅広い提案が可能です。
【保証サービス・独自性】プレミアグループ
プレミアグループは、主に自動車購入者向けのローン保証サービスを提供しています。特に中古車ローンの分野に強みを持ち、顧客の信用リスクを金融機関に代わって保証する仕組みです。これにより、顧客はスムーズな資金調達が可能となり、金融機関はリスクを軽減できます。持続可能な金融モデルとして、保証事業を中心に多角的なサービスを展開しています。
【DX・サブスク】ROBOT PAYMENT
「お金をつなぐクラウドで世の中を笑顔に」というビジョンの下、企業のお金をテクノロジーでつなぐサービスを提供している企業。サブスクリプションビジネスにおける「バックオフィスのDX化」を推進している。収益構造については、安定的な経営基盤を引き続き強化すべく、リカーリングビジネスを志向し、収益が地層構造のように着実に積み上がるビジネスモデル。
<強み>
- 加盟店のサブスクリプションビジネスにおける決済関連業務の効率化し、継続的な課金に応じて生じる毎月の業務を削減
- サブスクリプションビジネスに必要な顧客管理機能も搭載され、決済に紐づいた様々な顧客データを管理することが可能
- 請求業務を起点とした周辺業務向けのシステムとの連携も可能で顧客管理から会計までの一気通貫の業務フローが可能
【宿泊業DX・インバウンド】tripla
triplaは、ホテル・旅館などの宿泊施設に、公式サイトにおける予約システム(tripla Book)や多言語AIチャットボット(tripla Bot)を中心に様々なITサービスを提供。固定収益と従量収益の両輪による、バランスの取れた収益構造。ホテルや旅館の自社予約サイト構築支援を手掛ける。
宿泊予約エンジンは宿泊施設の自社サイト向けのもので、サイトに訪問数を増やすのではなく、予約率を高めるためのものになっているのが強み。宿泊施設にとっては、オンライントラベルエージェント(OTA)やAGT(リアルエージェント)と呼ばれる旅行会社に払う宿泊代金の15〜25%程の手数料がなくなるのもメリット。
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