サーバー冷却関連銘柄10選|注目の日本株を徹底解説

サーバー冷却関連銘柄10選 株式投資
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生成AIの急拡大やクラウド需要の増加を背景に、国内外でデータセンターの新設・増設が加速しています。特にGPUサーバーの高性能化により発熱量は急増しており、「冷却技術」はインフラの根幹を支える重要テーマへと浮上しました。

空冷から液冷へ―。技術革新とともに市場構造も変化し、日本企業の持つ精密技術や熱制御技術が再評価されています。

本記事では、サーバー冷却・データセンター冷却分野で注目される日本国内の関連銘柄10社を厳選。
本命株・中核銘柄・成長期待の中小型株まで、投資テーマとしての将来性やビジネスモデルをわかりやすく解説します。

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サーバー冷却関連銘柄とは?なぜ今データセンター需要で注目されるのか

サーバー冷却関連銘柄とは?なぜ今データセンター需要で注目されるのか
生成AIやクラウドサービスの急拡大により、国内外でデータセンターの新設・増設が加速しています。特に高性能GPUを大量搭載するAIサーバーは、従来型サーバーと比べて発熱量が桁違いに大きく、冷却技術の高度化が不可欠となっています。

これまで主流だった「空冷方式」では限界が指摘され始め、近年は冷却水を用いる「液冷方式」や、サーバーを液体に浸す「液浸冷却」などの次世代技術が急速に普及しつつあります。こうした技術革新は、単なる設備更新ではなく、データセンターの設計思想そのものを変える構造的な変化といえます。

日本企業は、空調、ポンプ、精密モーター、熱交換器、制御システムなどの分野で世界的な競争力を持っています。たとえば空調大手のダイキン工業、総合電機の三菱電機、ポンプ大手の荏原製作所などは、データセンター冷却の中核を担う存在です。

また、インフラ運営側でも国内最大級のデータセンター基盤を持つ日本電信電話や、通信大手のKDDIが省エネ型データセンターへの投資を加速しています。冷却効率の改善は電力コスト削減とCO₂排出削減の両面で重要であり、ESG投資の観点からも評価されやすいテーマです。

つまり、サーバー冷却関連銘柄とは「AI時代のインフラ基盤を支える技術群」に関わる企業群であり、単なる設備株ではなく、構造的成長テーマの一角を担う存在といえます。データセンター市場の拡大が続く限り、冷却技術は不可欠であり、日本株の中でも中長期で注目すべき分野の一つになっています。

富士通(6702)

富士通(6702)
富士通は大手ITサービス・システムベンダーで、データセンターインフラの構築・運用から冷却技術のソリューション提供にも関与。最新では液冷システムのモニタリングや制御技術の開発に取り組み、スーパー・マイクロなどと協業し高効率冷却を推進。AI需要の伸長に対応したデータセンター需要増は同社のクラウド・インフラ関連売上押上げに直結する可能性がある。安定した基盤とSlerとしての強みから、中長期のテーマ株として評価されやすい。

サーバー冷却の強み
「富岳」等HPCで培った高性能水冷技術をデータセンター向けに展開。CDU(冷却水分配装置)をサブスクリプション方式で提供する「Liquid Cooling Management for DC」を開始。独自ソフト「Software-Defined CDU(SDC)」で複数CDUやサーバー熱状態をリアルタイム監視・自動制御し、ホットスワップ対応でゼロダウンタイム保守を実現。

ニデック(6594)

ニデック(6594)
精密モーターメーカーとして知られるニデックは、サーバー熱対策用の水冷モジュールなど冷却関連部品の供給拡大を進めている。生成AIサーバー向けの水冷モジュール需要は急増傾向にあり、同社は生産能力を大幅増強中。京都を拠点に高効率ポンプ・冷却ユニット技術を持ち、AIデータセンターのインフラ需要を取り込む体制が強化されつつある。株価には成長期待が織り込み済みとの指摘もあるが、技術優位性と市場成長性を背景に中長期投資妙味を持つ。

サーバー冷却の強み
放熱ファン・ヒートシンク・水冷を組み合わせた総合冷却ソリューションを提供。米Supermicro社へのサーバー用水冷モジュールの採用が確定し、タイ拠点の生産能力を月産200台から2,000台超へ増強(将来的に3,000台以上を視野)。市場規模を2024年度に800億円以上と見込

三菱重工業(7011)

三菱重工業(7011)
重工業の中核企業として、データセンター向け冷却や空調設備の開発・供給も手掛ける。特に三菱重工・KDDI・NECネッツエスアイとの「液浸冷却」システム共同開発は業界注目材料。大型の設備・産業機器事業を背景に安定受注基盤を持つ一方、データセンター冷却需要の拡大というテーマ性が付きやすい。株価は景気敏感株要素もあるが、インフラ設備の長期需要取り込みが投資妙味として期待される。

サーバー冷却の強み
KDDI・NECネッツエスアイとの3社協業で液浸冷却システムを共同開発し、冷却電力94%削減・PUE1.05を実証。既存DCにも導入可能な「ラック型液浸冷却システム」を独自開発(NTTデータと検証、冷却エネルギー92%削減確認)。液浸・空冷・水冷ハイブリッドのコンテナ型DCも商用展開。電力・冷却・監視をワンストップ提供。

KDDI(9433)

KDDI(9433)
通信インフラ大手であり、データセンター事業も拡大中。三菱重工・NECネッツエスアイと協業し、液浸冷却システムの実証・導入を推進。5G/クラウドサービスの需要増と連動し、データセンター運用の省エネ化・高信頼性化が収益拡大に寄与する可能性がある。通信収益とデータセンター関連サービスのバランスが投資の安定性につながる。

サーバー冷却の強み
自社DC「小山ネットワークセンター」にて三菱重工・NECネッツエスアイと液浸冷却を実証し、冷却電力94%削減・PUE1.05を達成。ENEOSの液浸冷却液も採用。コンテナ型DCでも消費電力43%削減・PUE1.07を実現。AIデータセンター向け大規模DCをGPU対応にアップグレード中で、液浸冷却エコシステムの中核的プレーヤー。

NECネッツエスアイ(1973)

NECネッツエスアイ(1973)
NECグループのITインテグレーターで、データセンター構築・運用を強みとする。三菱重工・KDDIと液浸冷却ソリューションを共同で開発しており、省エネ化ニーズに対応。中堅ITサービス株として、データセンター関連の受注拡大が収益ドライバーとなる可能性がある。特定テーマ株として流動性は大企業に比べやや低いが、成長期待が評価されやすい。

サーバー冷却の強み
KDDI・三菱重工との3社協業で液浸冷却の設備導入設計・施工・統合監視システム構築を担当。液浸装置・電源設備の調達から統合監視・保守設計まで一括対応できるSI力が差別化要因。最適な保守・運用スキームを確立し、液浸データセンターの現場実装ノウハウを蓄積している国内屈指の存在。

日本電信電話(9432)

日本電信電話(9432)
NTTグループの中核企業で、国内最大規模のネットワークとデータセンター資産を保有。液冷導入など省エネ・高性能インフラの展開を進めており、次世代データセンター需要を取り込むポテンシャルが大きい。安定した通信基盤と収益性を持つため、インフラ投資拡大の恩恵を受けられる銘柄として評価されがちである。

サーバー冷却の強み
NTTファシリティーズは国内DC建設シェア約70%を誇り、次世代全面液冷DC(2030年実現目標)の設計を推進。NTTコムは「Green Nexcenter」として国内初の直接液冷DCサービスを2024年度に開始(電力効率約30%向上)。NTTデータは「Data Center Trial Field」(千葉)で複数液冷方式を同時稼働検証。グループ横断で液冷技術を実装。

ダイキン工業(6367)

ダイキン工業(6367)
空調・HVAC世界大手であり、データセンター冷却ソリューションも提供。省エネ性能の高い空調機器・液冷システムは大規模サーバールームでの熱管理に直結し、電力効率改善ニーズと合致する。安定成長株としての側面と、冷却インフラの高需要というテーマ性を併せ持つため、投資家の注目度は高い。

サーバー冷却の強み
2023年に米国でデータセンター向け大型空調専業企業2社を計300億円超で買収し、DC向け空調分野のシェア拡大を加速。精密空調・フリークーリング対応チラーなど高効率冷却ソリューションを世界規模で展開。液冷との複合システムにおいても冷水供給インフラ(チラー・冷凍機)の中心的サプライヤーとして需要拡大が期待される。

三菱電機(6503)

三菱電機(6503)
総合電機メーカーであり、産業用冷却システムやデータセンターインフラ関連機器を展開。空調設備や冷却装置に関する技術は長年蓄積されており、データセンターでの熱管理ソリューション提供余地がある。株価は他事業との連動が強いが、インフラ設備需要の長期成長シナリオが評価材料となる。

サーバー冷却の強み
精密空調・UPS(無停電電源装置)・電力変換設備をDCへ総合提供。三菱電機デジタルイノベーションが冷暖分離空調方式を採用したDCを運営し、高発熱サーバー対応の環境を提供。ビル用マルチエアコンや大型チラーユニットの技術力をDC向け高密度冷却へ応用。電源・冷却・監視の統合設計力が強み。

日立製作所(6501)

日立製作所(6501)
多角化する総合電機大手で、情報システム・社会インフラ事業に加えてデータセンター冷却関連にも関与。グループの空調・エネルギーソリューションと組み合わせることで、包括的なインフラ提案力を持つ。連結規模の大きさとインフラ事業の安定感が長期投資の安心感につながる。

サーバー冷却の強み
AIデータセンター向けサービスを国内で展開し、DC設備の最適化・省エネ化を自社で推進。電力系統・熱管理に関するエンジニアリング技術を活用し、AIサーバーの高発熱対応に向けた液冷・空調ハイブリッドシステムへの対応を強化。グループ内の電力システム・空調設備技術を統合し、次世代DC向けトータルソリューションを構築中。

荏原製作所(6361)

荏原製作所(6361)
ポンプ・コンプレッサー大手。データセンター向けの冷却水循環ポンプや熱搬送システムに強みを持ち、液冷化の進展による高効率ポンプ需要拡大の恩恵が期待される。サーバーの高発熱化により冷却水の安定供給・高精度制御は不可欠であり、同社の流体制御技術は重要な役割を担う。半導体・インフラ向け事業も抱え、市況回復局面では業績レバレッジも効きやすい。液冷テーマの“縁の下の力持ち”として中長期の成長ストーリーを描きやすい銘柄である。

サーバー冷却の強み
液冷・液浸冷却システムに不可欠な冷水循環ポンプ・チラー(冷凍機)の主要サプライヤー。CDU(冷却水分配装置)に接続する一次側冷水インフラを支える40ftコンテナ型パッケージを提供。DC向け長年培った冷熱技術で次世代DC建設を強力にサポート。液冷普及が進むほど需要が拡大するインフラ的需要の恩恵を受ける。
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まとめ|サーバー冷却関連銘柄は“インフラ進化”を捉える中長期テーマ

サーバー冷却関連銘柄は、単なる設備更新需要ではなく、「AI時代の社会インフラ再構築」という構造的テーマに位置づけられます。今回挙げた10社は、業界ごとに整理すると投資視点がより明確になります。

■ 空調・熱制御機器メーカー

・ダイキン工業(6367)
・三菱電機(6503)
・日立製作所(6501)

これらは空調・冷却設備の中核企業です。空冷から液冷への移行が進む中でも、熱交換・制御技術は不可欠であり、データセンター増設が続く限り安定需要が見込めます。比較的ディフェンシブ性も持ち合わせる中核株といえます。

■ 流体・ポンプ・精密部品

・荏原製作所(6361)
・ニデック(6594)

液冷化の進展で重要度が増すのが、冷却水循環ポンプや精密モーター分野です。特に高発熱GPUサーバーの普及は、水冷モジュールや高効率ポンプ需要を押し上げます。テーマ性が強く、業績レバレッジが効きやすい分野です。

■ 総合インフラ・重工

・三菱重工業(7011)

液浸冷却など次世代技術の実証を進めるなど、大規模設備投資の担い手です。データセンター冷却は重工の中では一部事業ですが、国家インフラ投資や電力政策とも連動しやすい点が特徴です。

■ 通信・データセンター運営

・日本電信電話(9432)
・KDDI(9433)

データセンターを実際に運営する立場として、省エネ化・高効率化は収益改善に直結します。安定配当とテーマ性を兼ね備えたインフラ株としての位置づけです。

■ ITインテグレーション

・富士通(6702)
・NECネッツエスアイ(1973)

冷却設備を含むデータセンター構築・制御システムを担う分野。ハードだけでなく、制御・運用まで含めたトータル提案力が強みです。AI投資拡大の波を直接受けやすいポジションにあります。

■ 投資戦略の考え方

短期的にはAI関連テーマとして物色されやすい銘柄(ニデック、荏原製作所など)。
中長期ではインフラ型の安定成長銘柄(NTT、ダイキンなど)。
分散視点では「設備+部品+運営」の組み合わせが有効です。

サーバー冷却は、AI・半導体・電力・通信と横断的につながる“裏方の主役”。データセンター増設が続く限り、静かに、しかし確実に成長を積み上げるテーマといえるでしょう。

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