【高校・政治経済】自由権

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政治分野第7講義【高校・政治経済】自由権についてまとめています。

自由権

自由権とは,個人が国家権力の不当な干渉を受けることなく自由に生きる権利のことで、日本国憲法が保障する自由権は、

  • 人身(身体)の自由
  • 精神の自由
  • 経済活動の自由

の3つに大別にされる。

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人身(身体)の自由

人身(身体)の自由は,国家権力によって不当に身体の自由を 奪われない権利のことである。明治憲法(確認【高校・政治経済】大日本帝国憲法)の下で、国家権力によって不当な逮捕や投獄拷問などの人権侵害がしばしばおこったこともあり、日本国憲法(確認【高校・政治経済】日本国憲法)では人身の自由について細かく規定している。

刑罰

「奴隷的拘束・苦役の禁止」(18条)で、人格を無視した非人道 的な自由の拘束を禁止し、「法定手続の保障」(31条)において、「法律の定める手続」なしに、生命や自由を奪うなどの刑罰は科を処罰するためには、あらかじめ法律によって犯罪と刑罰とが規定されている必要があるという罪刑法定主義の原則による。多くの学説は、31条の規定が罪刑法定主義の憲法上の根拠になるとする。その上で、逮捕や住居侵入・捜索・押収には、 現行犯以外は裁判官の発行する令状を必要とするという令状主義 (33条・35条)、拷問や残虐な刑罰の禁止(36条)、黙秘権の保障 (38条)などによって、犯罪容疑者や刑事被告人の人権が不当に侵害されないよう幅広い面で規定している。しかし、警察の留置場が監獄がわりに利用される現在の代用監獄制度は、自白の強要につながり,冤罪の温床になっているのではないかという問題点が指摘されている。

冤罪

現実に、今なお冤罪事件はなくならず、再審制度によって死刑を免れ、無罪 になった例も珍しくない。犯罪容疑者や刑事被告人の人権に関 して, いっそうの配慮が必要であろう。

死刑

究極の刑罰として、死刑制度の問題がある。国際的に死刑は残虐な刑罰とされるなか、1989年の国連総会で死刑廃止条約が採択され、死刑制度を廃止する国が80カ国を超えたが、日本はこれに反対した。なお、日本では日本国憲法は残虐な刑罰を禁止(36条)していること、無実の人を処刑してしまう危険性があること、国家による合法的殺人は論理的に矛盾すること死刑制度によって必ずしも凶悪犯罪はなくならないことなどの理由から、死刑制度に反対する人びともいる。また、国際的な人権救援団体であるアムネスティ・インターナショナルは、世界各国の死刑制度の廃止を訴えている。

精神の自由

精神の自由は自明のことのように考えられているが、これについては第二次世界大戦前に個人の内面の思想までも統制され たことに対する反省がある。

思想・良心の自由

思想・良心の自由」(19条)は、精神の自由に関して中心となる規定とされ、それが「信教の自由」(20条)や「学問の自由」(23 条)、さらに外部に向けて表現されたものとして「集会・結社・ 表現の自由」(21条)につながっている。

信教の自由

信教の自由に関しては、国の宗教活動の禁止(20条3)と特定の宗教団体に対する公金支出の禁止 (89条)という形で、政治と 宗教を分離(政教分離)している。政教分離に関して争われた裁判には、津地鎮祭訴訟や愛媛玉串料訴訟がある。

表現の自由は、場合によっては他人の権利とぶつかることもあるため、必要最小限度の制約を受けることもある。そのなかで、憲法は表現の自由を制限する検閲を禁止し、通信の秘密を保障(21条2)している。

1999年に犯罪捜査のための通信傍受法が成立したが、この法律は、通信の秘密を保障した憲法の規定やプライバシー保護の観点から、多くの問題点があると指摘されている。

経済活動の自由

経済活動の自由は、近代憲法のなかで、財産権の保障を中心に規定されてきた。資本主義経済が発展してきたのも、経済活動の自由を前提としている。日本国憲法でも、「居住・移転・ 職業選択の自由」(22条)と「財産権の保障」(29条)にその規定があるが、いずれもが公共の福祉」の立場との適合を求めている。現実に、独占禁止法・土地収用法・農地法・都市計画法などの法律に基づいて、さまざまな規制がおこなわれている。ただし、公共のために、国民の土地を収用するような場合には、正当な補償をおこなうことが前提とされている。

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