【要約と感想】マネーの公理:スイスの銀行家に学ぶ儲けのルール

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マネーの公理:スイスの銀行家に学ぶ儲けのルールの要約と感想です。

いわゆるチューリッヒの公理といわれるもので、すべてリスクとそのマネジメントに関する書物ですが、10年前の書物です。ちょうど、1度目の転職をした後ぐらいに読んだ書物です。その当時は、堀江貴文氏が時代の寵児と言われ、脚光を浴びていた時期と重なるわけですが、堀江氏の様々な手法を目の当たりにし、より経済や株式投資について興味をもった時期と重なります。

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マネーの公理の概要

この本では、投資というより、投機についての本ですが、自分の主義・主張・スタイルと違った本を読むのも、その当時は、刺激的でした。けっこう野心的な自分自身もいた気がします。

この本に書かれていることは、今読み返しても、挑戦的で、刺激的です。

マネーの公理の要約と感想

著者は、最初にこう述べています。
「給与で金持ちになったものはいない」
チューリッヒの公理は、私にとって計り知れないものだ。勉強するたびに、ますます重要なものになる。真実であるという確かな手ごたえがある。第2、第3の重層的で深みのある意味を持ち、いくつかの冷淡かる実利的で、神秘的でもある。投機の哲学というだけでなく、人生の成功にとっての道しるべでもある。そして、チューリッヒの公理は、多くの人々を金持ちにした。

(1)リスク
心配は病気でなく、健康の証である。もし心配なことがないなら、十分なリスクをとっていないということだ。
新参者の多くは、一瞬のうちに大きな勝者になることを期待する。最初の年に資金を3倍にできないと、すねて立ち去ってしまう。また、教育において、リスクとることについて教えないのだろうと思う。唯一の成功の方法は、リスクをとることである。20世紀の成功者のジェシー・リバモアは、心配と貧乏の選択肢があるのなら、いつだって心配するほうを選ぶとのこと。副公理として、1つに、失っても大丈夫な金額だけ賭けること。次に、分散投資の誘惑に負けないこと。

本当にそう思います。これは、株式投資に限ったことでありません。ダイエット商品、塾の成績、習い事に対する子どもの成果など、なんでもそうで、待ちきれない人が圧倒的だというのが実感値です。また、マインドセットもやはり重要ですね。ジェシー・リバモアは、心配をも楽しんでいたのでしょう。同じ状況に置かれても、苦しんでいる人と楽しんでいる人がいつだっていますね。

(2)強欲
常に早すぎるほど早く利食え。強欲は欲望の膨らみすぎた、自己破壊的な従兄弟である。ピークがわからないなら、ピークがまだ先だと考えるのではなく、近いと考えなければならない。利益を確定し、立ち去るのだ。副公理として、あらかじめどれだけの利益がほしいのかを決めておけ。そして、それを手に入れたら投機から手をひくこと。

たしかに、大事なことですね。テーマ関連株にのって、高値をつかんで、大損をする人たちは多いですね。ほどほどがなんでも1番です。僕の場合、クックパッドやエムスリーは、例外だが、株価が上昇して、分割が行われれば、単元株だけを残し、利益を確定し、その利益でまた注目していた銘柄を購入します。

(3)希望
船が沈み始めたら祈るな。飛び込め。勝者になれたのは、どうやれば負けるかを学んだからだ。勝負かから手を引きときを知ることだ。副公理として、小さな損失は、人生の現実として甘んじて受けよ。大きな利器を待つ間には、何度かそういう経験をすると考えろ。

なかなか実行するのは難しいというのが印象。私も、1銘柄だけ、塩漬けになってしまっている銘柄あります。人生で初めて購入した銘柄でもあり、変な愛着があるという心情が働いてしまっています。この本でいう公理には反していることになります。

(4)予測
人間の行動は予測できない。誰であれ、未来がわかると言う人を、たとえわずかでも信じてはいけない。われわれは誰でも、何が起こるかわれこれ考え、心配する。しかし、予測を学ぶことによって、その心配を回避しようと考えるのは、貧困の法則である。成功者は、おそらく起こるであろうことについて行動したりせず、その代わり、起ったことに反応する。

これも真理だと思います。僕は、多くの人がいうことをやっても、その多くの人にしかなれないと思っています。また、2015年に出会った成功者の人たちは、準備をあまりしていない人たちでした。普通の人は、準備をして始めるわけですが、成功者は、まず始めてみて、準備することを決めていくというスタイルでした。準備してもしょうがないっていう考えです。準備したことが、すべて必要なことなんてありえないということです。自分が予測したように、コトは運ばないことを熟知しているようでした。

(5)パターン
カオスは、それが整然と見え始めない限り危険でない

(6)機動力
忠誠心やノスタルジーといった感情のせいで、下落相場に捕まってはいけない。より魅力的なものが見えたら、ただちに投資を中断しなければならない。

この公理については、大きく僕の思想とは異なってしまいます(苦笑)。

(7)直観
直観は、説明できるものであれば信頼できる。直観と希望を混同するな。

(8)宗教とオカルト
宇宙に関する神の計画には、あなたを金持ちにすることは含まれていないようだ。占星術が当たるのであれば、すべての占星術は金持ちであろう。迷信を追い払う必要はない。適当なところに置くことができれば楽しめる。

(9)楽観と悲観
楽観は最高を期待することを意味し、自信は最悪に対処する術を知っていることを意味する。

(10)コンセンサス
大多数の意見は無視しろ。それはおそらく間違っている。投機の流行を追うな。往々にして、何かを買う最高のときは、誰もそれを望まないときである。

これは何事もそうだと思う。だいたい最初に何かをしようとするときは、90%以上の人に反対され。成功したら、その人たちは、いつか失敗することを期待しているようである。だから言ったでしょとでも、言いたいのだろう。
なにかに同調していることで安心しきっている人は、極端に多い気がします。

(11)執着
もし最初にうまくいかなければ忘れろ。

(12)計画
長期計画は、将来を管理できるという危険な確信を引き起こす。決して重き置かないことが重要だ。

などなど、12の公理と16の副公理が書かれた書物です。
読んでみる価値、そして、やってみる価値はあると思います。私も、少しばかり新たに、この公理に則った投機をしてみようと思う(笑)。

書評・用語
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