投資家にとって必須の情報源である『会社四季報』。2025年秋号でも、多くの成長企業や業績好調な銘柄が掲載されています。本記事では、その中から特に注目すべき10銘柄を厳選し、成長株・割安株・テーマ株といった観点から解説します。次の有望投資先を探している方や、中長期の資産形成を目指す方にとって必見の内容です。
会社四季報【2025年秋号】が投資家に注目される理由

『会社四季報』は、日本株投資家にとって最も信頼できる情報源のひとつです。四季ごとに上場企業すべての業績予想や経営方針、成長戦略が掲載され、株式市場の方向性を読むうえで欠かせません。
特に2025年秋号では、国内外の経済環境が変化する中で「業績を伸ばし続ける成長株」「割安水準に放置されているお宝株」「注目テーマに乗る話題株」などが明確に浮かび上がっています。
円安基調やインフレ対応、新興市場の成長といったマクロ要因を背景に、投資家は今こそ四季報を手掛かりに次の有望銘柄を見つける好機といえるでしょう。
ewell(5038)

医療・介護現場向けにICTサービスを提供する成長企業。電子カルテや勤怠管理システムなどを展開し、医療従事者の業務効率化に貢献している。高齢化社会の進展で医療・介護領域の需要は増加基調にあり、IT導入による省力化は不可欠。直近では大手医療機関や自治体との契約拡大が進んでおり、安定的なストック収益モデルが構築されている。医療DXの波に乗り、中長期で高い成長余地が期待される注目株といえる。
専門特化型プラットフォームとして訪問看護業界でトップシェア。高齢化社会の進展により訪問看護需要が拡大する中、労働生産性向上ニーズに対応した独自ソリューションを提供。
オープンワーク(5139)

企業口コミサイト「OpenWork」を運営し、就職・転職市場における透明性向上を支援。働き方改革や人材流動化が進む中、利用者数は右肩上がりに増加。企業側の人材獲得ニーズも高く、課金型の法人サービスが収益を下支えする。加えて、蓄積された膨大なデータを活用した新規事業の展開余地も大きい。競合との差別化とデータ資産の価値が強みであり、人材関連テーマ株として注目度は高い。
豊富な企業口コミデータを蓄積し、求職者にとって価値の高い企業情報を提供。採用企業向けサービス「OpenWorkリクルーティング」が好調で高い成長率を維持。
キュービーネットホールディングス(6571)

「QBハウス」を中心に低価格・短時間のヘアカットサービスを提供する企業。国内外で700店舗以上を展開し、安定した集客力を誇る。インバウンド需要や海外展開の拡大も追い風となり、長期的な成長が期待される。低価格帯サービスながら利益率改善が進んでおり、円安による訪日客増加も追い風。景気変動に強いビジネスモデルを背景に、ディフェンシブな投資先としても妙味がある。
効率的な10分カットモデルで業界を変革。標準化されたサービス提供により高い収益性を実現。アジア各国への展開で成長市場を開拓し、グローバルブランドとして拡大中。
アズーム(3496)

月極駐車場の紹介・運営サービスを主力とする企業。オーナーと利用者を結ぶプラットフォームを展開し、ストック型収益を積み上げている。都市部での駐車場不足を背景に需要は堅調で、不動産関連の新規事業展開にも積極的。デジタル技術を駆使した利便性向上に強みがあり、不動産テック銘柄として評価される。安定収益と成長性を兼ね備え、長期投資に適した企業といえる。
全国4万件以上の駐車場情報を掲載する業界最大級のプラットフォーム。駐車場オーナーから一括借上げするサブリース事業で安定収益を確保。年間20万件超の問い合わせ実績と高い集客力が競争優位性。
SHIFT(3697)

ソフトウェアテストを主軸に成長してきたITサービス企業。品質保証に加え、コンサルティングやDX支援へと事業領域を拡大しており、大手企業の案件が増加中。人材採用力と高い技術力で競争優位を確立している。日本企業のIT投資は底堅く、クラウド・AI領域の拡大も追い風。高成長が続く中で株価評価はやや高めだが、長期の成長ストーリーは健在である。
テスト専門技術力で市場をリード。DX加速によりソフトウェア品質へのニーズが拡大する中、独自のテスト手法と自動化技術で競争優位性を確立。高成長を持続。
MonotaRO(3064)

工場や建設現場向けに工業用間接資材をネット販売する企業。圧倒的な商品数と効率的な物流網を強みに、会員数は増加基調。DXによる業務効率化需要を背景に、中小企業からの支持も厚い。海外展開も進んでおり、グローバル成長への期待が高まる。安定した収益力と高い成長性を兼ね備え、長期保有向きの優良株といえる。
圧倒的な商品点数(約1800万点)と利便性の高いECサイト。顧客データ活用による最適な商品提案と効率的な物流システムで、BtoB間接資材市場でトップシェアを維持。
プレミアアンチエイジング(4934)

スキンケアブランド「DUO」で知られる化粧品メーカー。クレンジングバーム市場で圧倒的なシェアを持ち、近年は海外展開や新ブランド立ち上げにも注力。消費者の美容意識の高まりを背景に、安定した需要が見込まれる。広告宣伝投資が利益圧迫要因となるが、中長期的にはブランド力の拡大で収益性改善が期待される。美容・健康関連テーマ株として注目される。
オールインワン化粧品でシンプルケア市場を開拓。独自の商品開発力とダイレクト販売による高い利益率を実現。リピート率の高い顧客基盤と効果的なマーケティング戦略。
カバー(5253)

VTuber事務所「ホロライブプロダクション」を運営。YouTubeを中心に世界的な人気を集め、ライブ配信やグッズ販売、イベント展開で収益を拡大している。海外ファン層の拡大も進んでおり、エンタメ×デジタルの成長企業として注目度が高い。IPビジネスの多角化や新規メディア展開にも余地があり、中長期的な収益拡大が見込まれる。
VTuber業界のトップブランドとして世界展開。独自のタレント育成ノウハウと技術力で高品質なコンテンツを提供。グローバルファンベースとマルチプラットフォーム展開が強み。
Sansan(4443)

クラウド名刺管理サービスで知られる企業。法人向けSaaSモデルを展開し、データベースを活用した営業支援ツール「Sansan」や中小企業向け「Bill One」が収益の柱。契約社数は堅調に増加し、解約率も低水準で安定的。SaaS市場の拡大を背景に、中長期的な成長が期待される。データ活用による新サービス創出も進んでおり、将来性の高い銘柄である。
名刺デジタル化の先駆者として市場を創造。AI-OCR技術による高精度なデータ化と豊富な企業データベースで営業活動を効率化。継続課金モデルで安定した収益基盤。
GMOペイメントゲートウェイ(3769)

EC決済代行の大手で、幅広い業種のキャッシュレス決済を支える。国内EC市場の拡大に加え、公共料金や行政関連分野での導入も進んでいる。安定した取引基盤に加え、海外展開や新サービス導入による成長余地も大きい。キャッシュレス社会の進展により、長期的な成長が見込める有力銘柄である。
総合決済プラットフォームとして多様な決済手段に対応。EC市場拡大とキャッシュレス化進展により取扱高が増加。高いセキュリティと安定したシステムで信頼性を確立。
まとめ|会社四季報【2025年秋号】注目銘柄10選の投資妙味
2025年秋号の会社四季報から厳選した10銘柄は、それぞれ異なる魅力を持ちながらも、投資家にとって次の有望な選択肢となり得る存在です。
成長株:ewell、オープンワーク、SHIFT、MonotaRO、Sansan
→ ITやDX分野を中心に、拡大する市場でシェアを伸ばす成長企業。中長期の株価上昇余地に注目。
割安株:キュービーネットホールディングス、アズーム
→ 安定収益を基盤にしつつ、まだ市場評価が追いついていない銘柄。ディフェンシブ性や堅調な需要が下支え。
テーマ株:プレミアアンチエイジング、カバー、GMOペイメントゲートウェイ
→ 美容、エンタメ、キャッシュレスといった社会的関心の高いテーマに関連。市場のトレンドを捉えた成長に期待。
四季報は単なる業績データの羅列ではなく、将来の成長ストーリーや市場トレンドを見極めるための羅針盤です。本記事で紹介した銘柄群は、それぞれ異なる強みを持ち、投資スタイルに応じて魅力的な選択肢となるでしょう。次の投資戦略を考える上で、ぜひ参考にしていただきたい内容です。
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