【高校・政治経済】中小企業の問題

スポンサーリンク

経済分野第27講【高校・政治経済】中小企業の問題についてまとめています。

中小企業の問題

日本の中小企業問題の特質として、日本の製造業に属する企業のうち98%は中小企業であり、従業員数でも60%以上を占めている。高度経済成長はこれらの中小企業の集積が支えてきたともいわれている。しかし、中小企業は、大量生産による「規模の利益」を活かせないため、労働集約的な産業分野や地域の特性を活かした地場産業的な分野に多く、資金調達力などの面でも経営基盤が弱い。

スポンサーリンク

景気変動の安全弁

中小企業の多くは、大企業から部品の製造や加工を請け負う下請けや系列企業の立場におかれることが多かった。資金や技術を親企業にたより、価格や受注量の調整によって、景気変動の安全弁にされることもあった。

日本経済の二重構造

原材料や部品を親企業に安く納品し、親企業が生産した製品を高く購入する不利な条件のもとにおかれることもあっ た。さらに、労働条件も大企業とくらべ低賃金・長時間労働で、 福利厚生も不十分なことから、大企業と中小企業の格差は日本経済の二重構造といわれた。

中小企業基本法

そのため、政府は中小企業基本法などを制定して、中小企業の保護・育成をはかってきた。また、大企業が製品を納入する 中小企業の負うリスクを負担して、グループとして成長することをめざしている場合もある。

中小企業の変化

最近は、大企業と下請企業の間の閉鎖的な系列関係に対する欧米諸国からの批判にこたえ、また国際競争にうち勝つために、系列関係を整理したり、系列外の納品価格が安い中小企業に発注したりする大企業も出はじめて、従来の下請け・系列関係も変化しはじめている。

中小企業のなかにも、系列の親企業以外の企業と取引をはじめたり、ホームページに製品や技術力の広告をのせて世界中から受注しようとする中小企業も出てきている。

ベンチャービジネス

高度で専門的な技術力やアイディアを活かして、新製品や新サービスを開拓したり、先端産業分野でのすぐれた技術開発でベンチャー・ビジネスとして成功している中小企業もある。

中小企業基本法

1999年に中小企業基本法が改正され、

  • 中小企業者の経営の革新
  • 創業の促進
  • 創造的な事業活動の促進

などをはかることが、中小企業政策の基本方針としてかかげられるようになった。

中小企業の自立

中小企業は新しい技術革新の担い手としての側面も持っている。 旧来型の製造業の分野でも、東京都大田区に集中する機械金属工場や東大阪市の部品工場などは、地域の中小企業の集積によるネットワークや優れた技術を生かして世界的なシェアを持つ製品をつくったり,高度技術製品をつくっている。

社会起業家 (アントレプレナー)

近年では利潤の追求だけを目的とするのではなく、事業の成功による社会貢献をめざす社会起業家 (アントレプレナー)とよばれる NPOやベンチャービジネスも登場している。

中小企業への支援策

  • 中小企業挑戦支援法(203~08年の時限立法)
  • 新たに成立した会社法(2005年成立)

など。

あわせて確認

スポンサーリンク
スポンサーリンク