【高校・政治経済】国民所得(GNPとGDP比較)

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経済分野第18講【高校・政治経済】国民所得(GNPとGDP比較)についてまとめています。

国民所得(GNPとGDP比較)

今日、政府の経済政策の大きな目標とされる国民の福祉を実現するためには、経済成長と景気や物価の安定が必要である。経済成長や景気変動、物価など、経済のファンダメンタルズ (基礎的条件)の状況を示す指標には、国民総生産(GNP)や国民所得、 鉱工業生産指数、失業率、物価指数などがある。

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国民総生産(GNP)

国民総生産(GNP)とは、国民が1年間に新たに生産したモノやサービスの付加価値の合計額のことで、国民経済の大きさ の指標として用いられてきた。国民総生産から工場や機械などの固定資本減耗分(減価償却費)を差し引いたものを、国民純生産(NNP)という。減価償却費は、生産のために使用された 工場・機械などが年々古くなったり、傷んだりしていくのを新しいものに切り替えるための費用のことである。国民所得 (NI)は、国民純生産から間接税を引き、補助金を加えて求められる。

国民総生産では、海外にある日本企業が生産した価値の額は計算に入れられているが、日本国内にある外国企業が生産した価値の額は入れられてはいない。

国内総生産(GDP)

経済の国際化が進展してきた今日では、国民総生産から海外からの純所得(外国からの所得の受取-外国に対する所得の支払)を差し引いた国内総生産(GDP)が、新たな経済活動の指標として使用されるようになっている。

国民総生産・国内総生産は、生産・分配・支出の3つの国民 所得面からとらえられ、それぞれの総額は等しくなる(国民所得の三面等価)。生産国民所得は、第一次産業・第二次産業・ 第三次産業に分かれ、その構成からその国の産業構造の発展段階などを知ることができる。

分配国民所得と支出国民所得

日本は、今日では第三次産業の割 合が70%を超え、経済のサービス化が進展している。

  • 分配国民所得は、賃金などの雇用者所得や利潤などの企業 所得、利子や地代などの財産所得から構成され、雇用者所得が60%を超えている。
  • 支出国民所得は、家計の消費支出などの民 間最終消費支出、政府最終消費支出、企業の設備投資や政府の公共投資などの国内総資本形成、経常海外余剰からなるが、民間最終消費支出が55%を超えており、景気の動きに家計の消費支出の動向が大きな影響を与えている。

GDPの指標の課題

GDPは市場で取引された財やサービスを合計したもので、公害を発生させる産業活動や環境破壊をもたらす開発、人の健康をむしばむ病気治療のための医療費、家庭での生活時間を犠牲にした長時間労働や長時間通勤など、国民の福祉にはマイナスであることでも、計算には含まれてしまっている。

国民純福祉(NNW)とグリーンGDP

家庭生活に欠かせない家事労働や、お金を使わないが人びとの生活に潤いを与える公園の散策、無償のボランティア活動などはGDPの計算に入っていない。 そこで、新たな観点から国民の福祉水準をはかる指標として、 環境汚染や都市化による損失、家事労働や余暇時間なども数量化して計算した国民純福祉(NNW)やGDPから環境悪化を 防ぐための経済活動費用を差し引いたグリーンGDPなどの指標も取り入れられるようになっている。

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