電気自動車(EV)関連銘柄10選|次世代モビリティ投資の注目株を徹底解説

株式投資
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世界的な脱炭素の流れを背景に、電気自動車(EV)市場は急拡大を続けています。
欧州・中国・米国を中心にEVシフトが加速するなか、日本企業も完成車メーカーだけでなく、電池、パワー半導体、モーター、素材、充電インフラまで幅広い分野で存在感を高めています。

EVは単なる自動車の電動化にとどまらず、「電池産業」「半導体」「電力インフラ」「再生可能エネルギー」と密接に関わる巨大テーマです。そのため関連銘柄は多岐にわたり、投資チャンスも広がっています。

本記事では、日本国内の電気自動車(EV)関連銘柄の中から、
・本命株
・業界の中核を担う主力株
・今後の成長が期待される中小型株

を厳選して10社+1社を紹介します。

EV市場の中長期成長を見据えた投資戦略のヒントとして、ぜひ参考にしてください。

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電気自動車(EV)関連銘柄とは?市場拡大の背景と投資テーマの全体像

電気自動車(EV)関連銘柄とは?市場拡大の背景と投資テーマの全体像
電気自動車(EV)関連銘柄とは、EVそのものを製造する完成車メーカーだけでなく、バッテリー、モーター、パワー半導体、電子部品、充電インフラなど、EVの普及を支えるサプライチェーン全体に関わる企業を指します。単なる「自動車株」ではなく、エネルギー・半導体・素材・電力インフラまでを含む、裾野の広い成長テーマです。

世界では脱炭素政策が加速しており、欧州や中国、米国ではガソリン車の販売規制やEV購入補助金政策が導入されています。日本でも政府が2035年までに新車販売を電動車100%にする方針を掲げており、電動化は不可逆的な流れとなっています。

EV市場が拡大する背景には、以下の3つの構造的要因があります。

① 各国の環境規制強化とカーボンニュートラル政策
② バッテリーコスト低下による価格競争力向上
③ 自動運転・コネクテッド化との融合による付加価値向上

特に注目すべきは、EVは「走る電子機器」とも言われるほど半導体・電力制御技術への依存度が高い点です。そのため、車両メーカーだけでなく、パワー半導体メーカーや電子部品メーカーも大きな恩恵を受ける可能性があります。

また、EV普及には急速充電器の整備や電力供給網の強化が不可欠であり、インフラ関連企業にも投資チャンスが広がります。つまりEV投資とは、「自動車産業の再編」だけでなく、「エネルギーとテクノロジーの融合」に賭けるテーマでもあるのです。

今後は全固体電池の実用化、車載半導体の高性能化、V2H(Vehicle to Home)などの分散型エネルギー活用も進み、関連企業の競争力がより明確に分かれていくでしょう。

EV関連銘柄への投資は、短期的な販売台数の増減だけでなく、技術力・サプライチェーンでのポジション・世界市場シェアといった中長期視点で評価することが重要です。次章では、具体的な注目銘柄を分野別に解説していきます。

トヨタ自動車(7203)

トヨタ自動車(7203)
自動車世界最大手で、HEV・PHEVに加えBEV(バッテリーEV)のラインナップ拡充を進めています。全方位EV戦略に加え全固体電池開発、ソフトウェア定義車両(SDV)への転換も進行中。安定的な収益基盤とブランド力により、EVシフトが進む中でもリスク分散された投資対象として魅力的です。2030年代に向けたEV生産体制と電動化技術への投資が成長の鍵となります。

■ EV銘柄としての強み
・2026年までにEV世界販売年間150万台目標を掲げ、急ピッチで増産体制を構築中
・出光興産と共同で全固体電池を2027〜2028年に量産開始予定。EVの航続距離・充電時間を大幅改善へ
・ハイブリッドで培った電動化技術・ブランド力・グローバル販売網が最大の競争優位
・bZ4XほかbZシリーズで純EVラインナップを拡充、多電化戦略でリスク分散

日産自動車(7201)

日産自動車(7201)
EV市場の草分け的存在として初代「リーフ」を投入。欧州など主要地域でEV比率を高める一方、バッテリー充電技術・V2Gなど次世代機能開発にも積極的です。さらに海外の充電最適化ソフト開発企業への出資など、サービス領域の収益化も狙います。ただし短期利益は自動車販売環境に左右されるため、長期視点での成長評価が重要です。

■ EV銘柄としての強み
・世界初の量産EV「リーフ」を2010年に発売。EV市場での先行者優位と技術蓄積が豊富
・大型EV「アリア」やビジネスバン「e-NV200」など多彩なEVラインナップ
・独自の電気自動車バッテリー技術(e-Power含む)でアライアンス全体に供給
・三菱自動車との共同開発で軽EVの「サクラ」が国内販売好調、大衆普及型EVをリード

デンソー(6902)

デンソー(6902)
トヨタグループの主要部品メーカーで、EV駆動系(モーター、インバーター)やパワー半導体、高性能熱管理システムなど電動化コア部材を手掛けます。社内合弁でEV駆動ユニット開発を進めるなど、電動化需要拡大の恩恵を直接受けやすい構造。完成車依存度が部品メーカーとして分散される点も投資妙味です。

■ EV銘柄としての強み
・EV向けインバーター・モータージェネレーターの販売が急増。車1台あたりの搭載額はガソリン車比+10%
・ADASと電動化システムを組み合わせた次世代モビリティ対応力が業界トップ水準
・特許件数・牽制力ランキングで自動車部品業界1位。EVシフトを技術で主導

パナソニックホールディングス(6752)

パナソニックホールディングス(6752)
車載用リチウムイオン電池およびEV向け電池の大手サプライヤー。北米などで大規模生産拡大を進め、テスラや自動車メーカー向け供給能力を強化。EV用電池は自動車1台あたりの搭載量も大きく、需要増加が売上に直結しやすい。次世代全固体電池R&Dが成功すれば技術競争力向上が期待できます。

■ EV銘柄としての強み
・テスラ向け車載電池(円筒形リチウムイオン電池)の主要サプライヤー。カンザス州の新工場でさらに増産へ
・EV用電池の技術革新・コスト低減において世界最高水準の量産ノウハウを保持
・車載BMS(バッテリー管理システム)やインフォテインメントシステムにも強み

ニデック(6594)

ニデック(6594)
EV用モーターの世界的リーダーで、電動パワートレインの中核部品を供給。EV1台当たりのモーター関連搭載額増と共に売上成長が期待されます。高トルク・高効率のモーター技術に加え、パワーエレクトロニクスへの展開も推進。世界的なEV普及の追い風を受ける重要銘柄です。

■ EV銘柄としての強み
・EV駆動用eAxle(モーター+インバーター+減速機の一体ユニット)で世界トップシェア。中国EV上位10社のうち5社が顧客
・FY2024受注残約120万台超。EV向け車載事業の収益性が大幅改善し増益けん引
・ブラシレスDCモーターの量産技術をEVトラクションモーターに応用。小型・軽量・高効率が強み

TDK(6762)

TDK(6762)
電子部品大手としてパワー半導体、各種コンデンサ・インダクタなど電動化に不可欠な部材を供給。EVでは電源制御・電力変換などで中核的役割を果たし、各自動車メーカーとの取引も深い。高耐圧部品や先進材料の技術力が強みで、EVシフトに伴う部材需要の増加が収益に貢献します。

■ EV銘柄としての強み
・EV・HV向け電源ノイズ対策部品(インダクタ・EMCフィルタ)で高い市場シェア
・全固体電池の研究開発を推進。次世代EV電池向け材料技術で先行
・MLCCはEV1台あたりの搭載個数がガソリン車比で大幅増加。EV普及が直接の需要増に直結

住友電気工業(5802)

住友電気工業(5802)
車載用高耐圧ケーブル、光ファイバー、電力インフラ向け設備など多角的な電気部品を提供。EVの高電圧電装化や充電インフラ整備の追い風を受け、車載・エネルギー関連の需要が拡大中。素材・部品の安定需要が魅力で、EV普及と共に中長期的な成長が期待されます。

■ EV銘柄としての強み
・EVはガソリン車に比べワイヤーハーネスが大幅増加。EV普及で同社製品の搭載量・単価ともに増大
・高圧電力ケーブル技術をEV充電インフラ向け大電流ケーブルに応用
・軽量・高導電アルミハーネスの開発でEVの航続距離延長に貢献

富士電機(6504)

富士電機(6504)
電力制御機器・パワーエレクトロニクスの強みを持ち、EV充電設備、インバータや電源装置など製品ポートフォリオを持ちます。EV関連インフラ投資の拡大が追い風。産業用電源の多角化で景気変動リスク分散も効きやすく、EV関連成長と安定配当の両立が魅力です。

■ EV銘柄としての強み
・パワー半導体世界トップ10の一角。EV向けSiCパワー半導体を2024年度から量産開始(前倒し)
・次世代SiC MOSFETは従来Si-IGBTに比べエネルギー損失が大幅低減。EVの効率向上に直結
・EV充電インフラ(急速充電器)向け電力変換機器の製造・供給でも存在感を発揮

三菱電機(6503)

三菱電機(6503)
EVの電動化に不可欠なパワー半導体、制御機器、充電インフラ機器を幅広く供給。またグローバルにシステム提供する競争力もあり、自動車以外の産業分野とのシナジーも大きい。EV市場の成長を追い風に多角的な収益源が評価されます。

■ EV銘柄としての強み
・パワー半導体(IGBT・SiC)で世界トップ10入り。EV駆動用インバーターの主要部品として需要急増
・広島県で次世代SiCパワー半導体の新工場を稼働。生産能力を大幅増強
・車載用AC-DCコンバーターや充電器(OBC)でも強みを持つ
・自動運転向けセンシング技術(LiDAR・レーダー)との組み合わせで次世代車載システムに対応

ルネサス エレクトロニクス(6723)

ルネサス エレクトロニクス(6723)
車載用マイコン・センサー・パワー半導体で世界的プレゼンスを持つ半導体企業。電動車両向け制御・通信・セキュリティ領域の制御チップ需要増が追い風。EVと自動運転・ADAS(先進運転支援)の統合化トレンドが進む中で、需要拡大が期待されます。

■ EV銘柄としての強み
・車載マイコン・SoCで世界屈指のシェア。EVのボディ制御・バッテリー管理・パワートレイン制御に不可欠
・パワー半導体(IGBT)増産に向けて閉鎖拠点を工場として再稼働。EV需要の取り込みを加速
・ソフトウェア定義車両(SDV)向けの高度な統合ECU(ゾーンコントローラー)を開発し、次世代EVアーキテクチャを支援
・自動運転・ADASとEV電動化の両面で車両の電子化をワンストップで提供できる稀少な企業

ミライト・ワン(1417)

ミライト・ワン(1417)
EV充電インフラの建設・保守を担う基盤事業会社。国内での公共・民間向け充電設備ニーズの拡大とともに売上成長が見込まれ、インフラ側からEV普及の恩恵を受ける銘柄として注目されます。設備投資が進むタイミングでの収益伸長が期待されるテーマ株です。

■ EV銘柄としての強み
・全国約3,000基超のEV充電器設置実績。工事から補助金申請支援まで一括対応できる施工ノウハウが強み
・通信インフラ建設で培った全国ネットワーク・施工力をEV充電インフラ整備にそのまま転用可能
・政府・東京都などの充電器設置義務化・補助金拡充政策による市場急拡大の直接受益企業
・エネチェンジなど充電サービス企業とのパートナー連携で設置後の運営サービスまでカバー
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まとめ|EV関連銘柄は“サプライチェーン全体”で捉えるのが投資成功の鍵

電気自動車(EV)関連銘柄への投資を考える際に重要なのは、完成車メーカーだけを見るのではなく、「サプライチェーン全体」を俯瞰することです。今回紹介した10社も、業界ごとに整理すると投資の見え方が変わってきます。

■ 完成車メーカー(最終製品の主役)

トヨタ自動車(7203)
日産自動車(7201)

EVシフトの中心にいるのは完成車メーカーです。販売台数の拡大が直接業績に反映されやすく、EV戦略の進捗が株価材料になります。一方で、景気や販売環境の影響を受けやすいため、短期的な変動は大きめです。安定性を重視するならトヨタ、EV専業色の強さや再成長期待なら日産といった見方ができます。

■ バッテリー・電動化コア部品(EVの心臓部)

パナソニックホールディングス(6752)
ニデック(6594)
デンソー(6902)

EV1台あたりの搭載額が大きいのが、電池・モーター・駆動制御部品です。EV普及率が上がるほど需要が拡大しやすく、構造成長の恩恵を受けやすい分野です。特に電池とモーターはEVの競争力を左右するため、技術力を持つ企業は中長期での投資妙味が高いといえます。

■ 半導体・電子部品(“走る電子機器”を支える頭脳)

ルネサス エレクトロニクス(6723)
TDK(6762)
三菱電機(6503)

EVはガソリン車に比べて半導体搭載量が多く、パワー制御や安全制御の高度化が進んでいます。自動運転やADASの普及と重なることで、車載半導体需要は中長期で拡大が見込まれます。EV×半導体という二重テーマ性を持つ点が、この分野の魅力です。

■ 電力・インフラ関連(EV普及の土台)

富士電機(6504)
住友電気工業(5802)
ミライト・ワン(1417)

EVは車両だけでは完結しません。充電インフラや高電圧ケーブル、電力制御設備の整備が不可欠です。EV普及が進むほど、インフラ投資も増加するため、比較的ディフェンシブにテーマの恩恵を受けられるセクターといえます。

■ 結論:分散と視点の広さがリターンを左右する

EV関連投資は、「どの企業が一番売れるか」を当てるゲームではありません。

完成車、電池、半導体、インフラ――
どの層が最も成長の果実を得るのかを見極めることが重要です。

短期では販売台数ニュースに振られやすい一方、長期では技術力・市場シェア・サプライチェーンでのポジションが株価を決定づけます。

したがって、
・成長性重視なら電池・半導体
・安定性重視なら完成車大手
・テーマ分散なら部品+インフラ

といった組み合わせ戦略が有効です。

EVは一過性のブームではなく、「エネルギー転換」と「自動車産業再編」が同時進行する長期テーマです。視野を広く持ち、サプライチェーン全体を意識したポートフォリオ構築が、次世代モビリティ投資で成果を上げる鍵になるでしょう。

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