所得(富の)再分配政策の是非とベーシックインカム

再分配政策

資本主義経済も新たな局面に入ったか、日本でも経済格差は広がりをしています。今回は、その格差を是正する政策の「再分配政策」について考えてみたいとおもいます。

資本主義経済において、所得が多いか少ないかは、もちろん本人の努力の結果である場合も多いですが、運・不運にも影響される場合もあります。人一倍努力していても、たまたま景気悪くなったり。病気になったりして、失業をすることもあるでしょう。このように、運・不運の結果として、所得が変動するとき、その変動のリスクを不運な個人のみに負わせることは、社会的公正の観点からあまり望ましいと言えません。

こういうときに、一定の所得再分配政策が必要とされるのが一般的です。

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所得再分配政策のメリット

教科書的に見てみましょう。

今ある社会にいるすべての人は、年収が1000万円、100万円どちらかになる可能性があると仮定して、その時になる確率は50%としましょう。例えば、コインを1回振って、表であれば年収1000万円に、裏が出てしまうと年収が100万になるというルールで、あなたのこれから一生涯の所得は決まってしまう、そんな場合思い浮かべることをイメージしやすいでしょう。

年収が1000万あればあなたは、それなりに裕福な暮らしはできそうですか、一方で、年収100万円しかなければ、衣食住すら満足に得られず、非常に苦しい生活を強いられることになるでしょう。そしてこの二者択一が単なるコインの裏表という運で決まってしまうとしたら、あなたはどう考えるでしょうか。

この時、あなたは、どちらかの所得になる確率は50%です。あなたがコインを振って得られるであろう平均的な期待所得は、(1000万円+100万円)÷2=550万円になります。

550万円の年収があれば、普通にゆとりある生活が暮らしもできそうと考えるならば、あなたとしては、イチかバチかのコイントスよりもリスクを回避して、確実に550万円だけの所得が得られるほうが良いと考えるかもしれません。リスクを回避したい個人にとっては、リスクなく平均的所得を得られることの効用は、所得格差のある場合の平均的な期待効用を上回ることになります。

良くても悪くても、政府の再分配政策の結果手。取りの所得は年収550万になれば、100万円から1000万円とわからないと状態よりも満足がより高くなります。こうした、完全平等を実現する再分配政策を望むでしょう。

本人の努力とは、無関係に変動する所得については、再分配政策あてにしている努力を怠るというモラル・ハザードの障害が生じないので、政府の極端な再分配政策(=完全平等)が望ましいということになります。

モラル・ハザード
保険に加入したことによって,加入者が果たすべき注意を怠ったり,故意に事故を起こしたりするような危険

所得税、相続税の累進性を強化するになどして、再分配政策を充実させると、所得資産格差は縮小します。世代内では競争が活発に行われ、経済全体が活性化するでしょう。

再分配政策のデメリット

あまりに極端な再分配政策では、たとえば、親世代が財産を残す意欲を損ない、資産を浪費してしまうかもしれません。その結果、日本経済全体の資産蓄積も抑制されて、結果として民間資本蓄積や経済成長にもマイナスに働くことになります。安定した社会秩序を維持し発展させるためには、階層間あるいは地域間での格差はある程度は固定したほうがいいという議論もあります。このように再分配政策については、資本蓄積、社会秩序に与えるマイナスの効果にも考慮する必要あることを忘れちゃいけません。

ベーシックインカム

ベーシックインカムで、国民全員にまず一定に所得を与え、それ以上所得を増やしたい人が働く世の中にするとすべてが解決するというベーシックインカムの賛成論者も少しずつ増えています。

ベーシックインカム
最低限所得保障の一種で、政府がすべての国民に対して最低限の生活を送るのに必要とされている額の現金を無条件で定期的に支給するという構想
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